英語学習において、『wpm』という言葉を耳にしたことがある方もいますよね。
スピーキングやリーディングのスピードにおいてよく用いられるこの言葉、きちんと理解できていますか?
TOEICなどの英語試験対策においても重要であるwpm。
自分のwpmを知っていると、
- 今のレベルがわかる
- 目指すべきレベルがわかる
- 自分に合った英語の教材が選択できる
このようなメリットがあるんです。
wpmってなんなの?
ネイティブの話すスピード・読むスピードはどのくらい?
wpmを向上させるには?

このような疑問を解消するべく、今回はwpmについて詳しくご紹介します!
目次
wpmとは?

スピーキングやリーディング速度を表す指標として、『wpm』が使われています。
wpmとは、「Words per minute」の略で、「1分間あたりの単語」を表します。
「1分間に”話す”単語数のこと」
「1分間に”読める”単語数のこと」
“wpm”は、こういった限定的な説明がされやすいです。
このような説明があるために、「結局wpmって話すスピードのことなの??読むスピードのことなの???」と混乱してしまいますよね。
wpmはもともと、モールス通信という電気通信にて、1分あたりに送受信する単語数の値として使用されていました。
送受信する単語数ということは、”処理される”単語数のこと。
つまりwpmは、1分あたりどれだけの単語を処理できたかを測るための指標を意味するのです。
ですからスピーキングやリーディングに限らず、タイピングや手書きの速さなどを測る値としても利用されているんですよ。
- 1分間に150単語を話したなら、150wpmのスピーキング速度
- 1分間に150単語を読めたなら、150wpmのリーディング速度
- 1分間に150単語を書けたなら、150wpmのライティング速度
このように用いることができます。

それではwpmを使った、ネイティブの話すスピードと読むスピードをチェックしていきましょう!
ネイティブスピーカーの話すスピード
ネイティブスピーカーの話すスピードは、以下のwpm数値で表すようにシチュエーションによってかなり幅があります。
一般的な会話 | 160~200wpm |
朗読・国際スピーチ | 150~160wpm |
オーディオブック | 150~160wpm |
CNN・ABCニュース | 180~190wpm |
オークショニア・解説者 | 250~400wpm |
日常会話でも、ゆったり話す人と早口な人でかなりの差があることがわかりますね!
TOEICのリスニングセクションの速さは150~160wpmほどなので、オーディオブックの朗読と同じくらいということになります。

ちなみに日本人の英語のスピーキング速度は120wpm程度。
英語初心者だともっと低く、100wpm程度だと言われています。
ネイティブスピーカーの読むスピード
ネイティブスピーカーの読むスピードは、以下で表すwpm数値が平均的です。
Grade 3(小学3年生) | 150wpm |
Grade 8(中学2年生) | 250wpm |
Collage students(大学生) | 450wpm |
Speed readers(速読者) | 1,500wpm |
速読者だと1,500wpmという高さですが、一般のネイティブスピーカーの平均的なリーディング速度は300wpmだそうです。

ちなみに日本人の一般的な英語のリーディング速度の平均は、高校生が75wpm、大学生が80~100wpmだそうです。
TOEICのリーディングセクションで時間内に全問解き終わる目安の速さは、150wpm~と言われています。
日本人の平均速度から考えても、解き終わるにはwpmを上げるトレーニングが必要だということがわかりますね。
wpmを上げる効果的なトレーニング方法は後ほどご紹介するのでお楽しみに♪
wpmの測り方

今の自分がどれくらいのスピーキング・リーディング速度なのかを知るためには、実際にwpmを計測してみるのが一番です!
wpmは簡単な計算で求めることができます。
文章の難易度などでも値は変わってきますので、いくつか試して平均値を出してみるのもいいですよ。
wpmを自分で測るのが難しいという方は、「英語総合読解力測定メジャーさん」や「CHANGE Learning」というサイトで測ってみてください。
ネイティブスピーカーに近づくwpmトレーニング方法

自分の英語のwpmの計測はできましたか?
ネイティブと比べてかなり差があったのではないでしょうか?
話すスピードや読むスピードを速くするためには、英語の処理能力の高さが求められます。

私たちのようなノンネイティブでも、練習することでどんどん早くなるから落ち込む必要はなし!
練習もどんどん楽しくなりますよ~!
それではここから、wpmを更に上げるトレーニング方法をご紹介します!!
シャドーイング
シャドーイングは英語の音声を聞きながら、聞こえてきた英語を瞬時に真似るトレーニングです。
こちらの動画は、英会話スクール【プログリット】で学ぶ本田圭佑さんがシャドーイングをしている様子です。
引用:YouTube
このように聞きながら声に出すことで、リスニング力やスピーキング力が鍛えられます。
- 英文(テキスト)を見ながら音声を聞く
- 音声に合わせて英文を音読する
- 英文は見ずに音声をシャドーイングする
- 音声のスピードで内容が理解できるまで、①~③を繰り返す
ポイントは音声のスピードでシャドーイングすることです!

wpmが150以上あるネイティブが話す教材で、シャドーイングの練習をするのが効果的と言われています!
ただし「とりあえずシャドーイングをやろう」という考えで見切り発車をすると、ほぼ失敗します。
短期間で圧倒的に英語力を伸ばすと評判の【プログリット】なら、正しいシャドーイングを適切ペースで指導してもらえます。
多読
多読はリーディング力アップのトレーニングです。
とにかくたくさんの英語の文章に触れることが大事なので、様々な英文を読んでみましょう。
絵本や好きな洋楽の歌詞など、自分にとってチャレンジしやすいものをみつけることが大切です。
はじめから難しいものにチャレンジすると続けることが辛くなってしまうので、自分のレベルよりも低いものから試してみると良いですよ!
たとえばDMM英会話では無料で読めるニュースを提供しています。
同じニュースでもレベル分けされているので、自分のレベルに合わせて選べますよ。
それではここから、wpmを上げる多読のやり方をご説明します。
なぞり読み
日本語と英語は文の構成が違いますよね。
そのため日本人が英文を読むと、読み進めている途中で文頭から読み直すという「戻り読み」をしてしまう傾向があるんです。

わかる!読んでるうちに、何だったっけ?って前に戻っちゃうんだよね…。

これをしてしまうと時間がかかっちゃうから、戻り読みを防ぐ練習が大切!
そこで効果的なのが、指やペンでなぞりながら読むことです。
- 読んだことのある長文を用意する
- 指でなぞりながら読み進める
- 一定のペースで読め進められるまで、繰り返しなぞり読みをする
この時のポイントは、戻り読みをしないこと!
初めは早く読もうとするよりゆっくりでもいいので、戻ることなく読み進める癖をつけましょう。

前後の文章で推測もできるから、知らない英単語で立ち止まらないこと。
とにかくまずは読み進めてみてください!
この癖がついたら、所見の英文にもチャレンジしていきましょう。
所見でもwpmが200以上で読めるようになると、速読の力が身につきますよ!

初めのうちは、同じ長文でなぞり読みの練習を繰り返すのが効果的です!
速さを意識して読む
多読初心者であれば、続けるだけでリーディング力のアップが期待できます。
加えて、速さを意識して読むことでwpmの伸びは著しくなります!
そこである程度多読に慣れてきたら、時間を計りながら読む練習をしましょう。
自分のリーディング速度が少しずつ上がっていくのがわかりますよ!

成長を感じると楽しくなってくるので、定期的に記録を残していくことがおすすめです!
英語の知識を深める
シャドーイングや多読はwpmを上げるのに効果的なトレーニング方法です。
この2つのトレーニングに加えて、英語の知識を身につけると向上スピードがあがりますよ!

具体的には英単語や文法の勉強です!
なぞり読みのところで、知らない英単語も前後の文脈で察せると言いましたよね。
もちろん察することはできます。
しかし知らない英単語を推測しようという意識が働く分、時間がかかってしまうんです。
She makes me happy. (彼女は私をハッピーにしてくれる。)
この英文を読んだ時に、makeには「〜する」という意味があるとわかっていると、推測せずに読み進められますよね。
このように、文法や英単語を知っているかどうかもカギになります!
wpmを測ってネイティブスピーカーに近づこう!
自分のwpmを知ると、英会話学習やTOEICなどの資格学習の目安になり、目指すレベルがわかりやすくなります!
自分にあったレベルの英語教材を探す手助けにもなりますので、ぜひ自分のwpmを測ってみてくださいね!
- シャドーイング
- 多読(なぞり読み、速さを意識して読む)
- 英語の知識を深める
このようなトレーニングをすることで、あなたもネイティブのナチュラルスピードに近づけるはずです。
また、TOEICで高得点を狙うなら150wpm以上の速読力が必要になってきます。
英会話スクールの【TORAIZ(トライズ)】には、2か月という短期間でTOEIC最高200点のスコアアップ保障がついている学習プログラムがあります。
この学習プログラムでは「150wpmの速読力」を身につけることを目指していますので、スコアが上がらずにお悩みの方には役立つと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事のWPMの目安の
参考文献が
あ
り
ま
し
た
ら
教えていただけますでしょうか。
WPM卒論研究をしている大学生です。
杉浦様
コメントありがとうございます。
こちらは英語版のWikipediaを参考にしています。
卒論ではWikipediaは利用できないと思いますが、該当ページに情報元となった参考文献が載っています。
ぜひそちらを参考になさってはいかがでしょうか。
卒論がうまく進みますように応援しています。
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Words_per_minute